金網の規格
金網の規格は織方、材質、 線径、 目合及び寸法によって規定されます。
鉄線・亜鉛引鉄線・硬鋼線・ステンレス線
織り方について
篩用金網ご使用にあたっては材質の選定は重要なことですが、織方についても最も使用条件に適した織方を選ばねばなりません。現在使用されているものには後述のように数種の織方がありますが、それぞれに優れた特性があり、これの決定にあたっては当社とよく相談の上決定されることをお薦め致します。
平織金網


織方としては写真のように最も一般的な織方で、 普通8mm以下の細かい網目の金網はほとんどこの織方を採用しています。但し線径が太くなれば相当大きな網目でもこの織方となります。平織金網の特性としては、線径とほとんど同じ位の網目をつくることが可能であり、篩効率を犠牲にするならば、網目に対し他の種類の織方よりも最も太い線径を使用することができます。
フラットトップ金網


網の篩面が平滑になるように素線に特殊なクリンプ加工を施して織り上げたもので、15mm目以上の大きい網目の金網にはこの織方を採用いたします。線径の約3倍以上の網目のものでないと、素線のクリンプ加工に相当な無理を生ずるため、逆効果を招くおそれがあります。この織方の特性としては篩面が平滑なため、平織金網やクリンプ金網のように素線の波の頂点が局部的に摩耗することがないので、金網の耐用年数が非常に長く、特に振動篩用金網としては最適の織方です。
クリンプ金網


普通8mm目以上の大きい網目の金網には、この織方を採用します。これは写真のように網目の中間にも素線に波型が入っており網目が大きくなっても、目くずれしたり金網全体の張りが弱くなることを防いでいます。この織方の特性としては平織金網では不可能な、線径に比べて相当大きな網目のものでも製作することができ、しかも目くずれしにくいという特性があります。
トンキャップ金網

製品を篩分けする場合、どうしても篩の効率が問題となりますが、効率を上げるためには空間率を大きくしなければなりません。線径を細くすることによって、いくらかの効果はありますが、これには限度があり、写真のように網目を長くすることが理想的です。この織方の特性は目詰まりが非常に少なく空間率が大きくなるため、篩効率が 非常に高く、特に傾斜篩には最適の織方です。
トンキャップ織の場合は網目の方向により分類されたスロットLかSをご指定ください。篩1段に2枚以上使用する場合、重ね代をご指定ください。但し、15目より荒くなる場合は重ね代は不要です。
フック加工について
振動用に使用する金網は、 金網の両側にフック加工を致しますが、ご用命の節は下記の事項をご確認ください。
1型

素線をそのまま曲げ加工する形となります。
通常線径5φ以上の金網に適用されます。
2型

1型フックの内側に鉄板を取り付けた形となります。
線径5φ以上の金網で最も一般的なフック加工です。
板厚3tの鉄板を使用しています。
3型

金網を鉄板で挟み込み曲げ加工して一体化した形となります。
線径4φ以下の金網で最も一般的なフック加工です。
SS板厚1.2or1.6t、SUS板厚1.0or1.5tを使用します。
4型

3型フックの金網と鉄板の間にゴムシートを加えた形となります。
線径1.2φ以下の金網をフックから抜けにくくさせます。
白色ネオプレンゴム1.0tを使用します。
U字2型

フック形状をU字型にした形となります。
移動式スクリーン等で適用されることが多いフック加工です。
線径4φ以上の金網に加工が可能で、板厚2.3tを使用しています。
リベット加工

フック部に金属製の鋲を貫通させることで網とフック板を固定します。
3型フックもしくは4型フックに追加で加工することができます。
その他の加工
リベット加工


フック部に金属製の鋲を貫通させることで網とフック板を固定します。
3型フックもしくは4型フックに追加で加工することができます。
端部ホツレ止め加工


金網の端部の線が抜けないように溶接にて加工します。
3φ以下の細い線径の場合にはスポット溶接にて加工します。
ボルト穴加工


機械本体に固定する為の取付穴を、プラズマ切断機を使用して加工します。
溶接加工


金網の周囲にFBやアングルを溶接します。
スポット溶接加工


線径が細い金網において端部のホツレ止め加工として利用されます。
金網の上下から電極で圧力をかけ電流を流すことで溶接されます。
圧力をかける為、溶接部分は周囲と比べて平らになります。
金網の取付用部品
スプリングコイル


クランピングバーを固定する際に使用することで、ボルトの緩みを防ぐ効果が期待できます。
槌型ボルト

ボルトの頭がT字型になっており、網押さえバーの固定に使用されます。
段付座金

スプリングコイルの上下に一緒に挟み込むことで内径をボルトに合わせることができます。
クランピングバー


金網のフックに引っ掛けて、振動篩の機械本体へ取付けする際に使用します。
機械によって仕様が異なる為、断面形状とボルト穴の位置・大きさといった情報が必要となります。
摩耗対策として保護板やボルトカバーを取付けることも可能です。
クランピングボルト

様々な径と長さの組み合わせがあり、クランピングバーの固定に使用します。
ボルトの頭がキノコのような形になっており、傘の下が四角になっています。
網押さえバー

振動篩の機械本体に、金網を固定する際に使用します。
固定に使用するボルトを守る為、保護カバーを付けるのが一般的です。
テンショニングエッジ
網耐久力アップのためには振動篩本体と網線経に最も適したテンショニングエッジを選ぶ必要があります。
弊社では最適のタイプを選定致します。
1型

2型

3型

4型
